離婚訴訟で,調停段階よりも1100万円ほど受取額が増えて和解が成立した事例【離婚解決事例46】

50代の元夫婦で,妻が依頼者。夫から申し立てられた離婚調停の途中から代理人として関与。

別居した夫から離婚を求められた妻は,離婚自体に納得ができない思いを持っていた。
妻は,夫の不貞行為を確信していたが,夫が不貞の事実を否認し,強行に離婚を求め続けたため,離婚の条件にも耳を貸さざるを得なかった。
しかし,長年専業主婦を続けてきた妻は月数万円のパート収入しかなく,しかも,心療内科の通院を余儀なくされており,提示された条件では今後の生活の経済的な不安を拭えないため,調停は不成立で終わった。
ほどなくして離婚訴訟が提起されたが,裁判所が早々に和解に向けた調整に舵を切るようになり,裁判所が提示した和解案が奏功して,最終的に調停段階よりも妻の受取額が1100万円増額した内容で和解離婚が成立した。

コメント

不貞の証拠として決定的なものではなく,判決を仰ぐことは一か八かの賭けになると考えられました。
和解では不動産の財産分与と数千万円の支払を受けることになりましたが,不貞の事実が認められないとなると,妻の経済的利益はこれよりも半減することが予想されました。
また,仮に不貞の事実が認められて離婚請求が棄却されても,いずれは離婚請求が認められることになり,その場合の経済的な条件はやはり今回の和解での条件を大幅に下回ることが懸念され,しかも,その間の婚姻費用も確実に支払われるとは限らないという事情もありました。
そこで,訴訟では,不貞行為に関する手持ち証拠は最後まで提示することなく裁判所の主導で和解を進めて少しでも好条件を得ることを指向しました。

 

>>女性のために離婚相談

 

離婚問題解決事例

姉小路法律事務所 当事務所の離婚問題の解決事例です。    
 

協議離婚

代理人として介入した結果,速やかな協議離婚が成立した事例

代理人弁護士として相手方と協議に臨み,約1か月で協議離婚を成立させた事例
 

婚姻費用,養育費

夫の不貞行為の動かぬ証拠をつかんで,算定表を遥かに上回る婚姻費用を獲得した事例

高額の婚姻費用の支払の継続を回避するために速やかに調停離婚を成立させた事例

養育費の減額を求める調停を申し立てた結果,有意な減額が認められた事例

婚姻費用において住宅ローンの負担や既払分が抗告審において正しく評価された事例
 

財産分与

離婚にあたって,財産分与として自宅不動産を取得し,住宅ローンの借り換えができた事例

相手方がローンを返済する自宅不動産に無償で居住し,子どもの学費負担も約束させた事例

2回目の調停が成立して,好条件の財産分与で離婚が成立した事例

夫からの隠し財産の主張を退け,反対に財産分与及び慰謝料を勝ち得た事例

財産分与において学資保険が問題となった事例
 

慰謝料,有責配偶者

調停で相手方の不貞行為の事実を有効に突きつけて,過分な財産を譲り受けた事例

夫の不貞行為により別居となったが,不貞相手から慰謝料を受け,夫から婚姻費用を得た事例

夫の不貞行為により別居となり,夫から慰謝料の支払いを受け,離婚が成立した事例

モラルハラスメント被害を主張して,判決で離婚慰謝料の支払が命じられた事例

有責配偶者からの離婚請求で調停離婚が成立した事例

不貞行為の慰謝料請求に対して相場よりも低額での和解が成立した事例

慰謝料請求訴訟を提起したことにより,交渉時より和解金が大幅に増額した事例  
 

離婚訴訟,離婚事由の有無

別居した妻から離婚訴訟を提起されたが,婚姻が未だ破綻していないとして勝訴した事例

夫の離婚請求を斥ける勝訴判決を得た後に控訴審で有利な条件で和解離婚した事例
 

DV(ドメスティック・バイオレンス)

DV(ドメスティック・バイオレンス)を離婚事由として,離婚が成立した事例

子供に対するDVを理由に離婚が成立した事例
 

子の引渡し,監護権,面会交流

妻が子どもとともに家を出て別居となったが,審判で子の引渡しと監護権を得た事例

幼い子どもの親権を父親が取得することができた事例

面会交流が中断していたが,月2回(うち1回は宿泊を伴う)の面会交流が認められた事例

家庭裁判所調査官の意見を覆して父に幼児の監護権を認める審判を得た事例
 

その他(離婚無効,親権者変更など)

無断で離婚届が提出し離婚が成立したため,離婚無効の確認訴訟を提起し,勝訴した事例

親権者変更の調停を申し立てて,父が幼い長女と二女の親権者変更を受ける調停が成立した事例
 
 
The following two tabs change content below.
姉小路法律事務所

姉小路法律事務所

姉小路法律事務所は,離婚,慰謝料,相続・遺言などの家族関係・親族関係の紛争(家事事件)に力を入れている京都の法律事務所です。なかでも離婚・慰謝料事件は,年間300件以上の相談をお受けしており,弁護士代理人として常時数十件の案件を取り扱っております。弁護士に相談するのはハードルが高いとお考えの方も多いかもしれませんが、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。男性弁護士・女性弁護士の指名もお伺いできますのでお申し付けください。 |弁護士紹介はこちら
姉小路法律事務所

最新記事 by 姉小路法律事務所 (全て見る)