コラム 166 面会交流 権利は自由に放棄してもよいのか…? 2017/9/11

 

面会交流について定める場合,面会を求める方(非監護親)は,面会の頻度についてはより多く,面会の時間についてはより長くを求め,面会をさせる方(監護親)は,面会の頻度については少なく,面会の時間については短くを主張するという傾向があります。例えば,面会を求める方は「月に2回,朝10時から夜8時まで」と主張し,一方の面会をさせる方は「月1回,半日だけ」と主張するといった具合です。

 

面会交流の方法について取り決めをした場合,面会を求める方は,取り決めた内容について履行を求める権利があり,面会をさせる方は取り決めた内容を履行する義務があるので,権利者としては自分の権利の内容はより大きなもの,義務者としては自分の義務の内容はより小さなものを求めるのは人間の心理として自然なことかもしれません。

 

しかし,いざ面会交流が始まると,子どもと面会する親が面会交流をキャンセルするということがあります。面会交流の方法を決める際には,面会の頻度も時間もより充実した内容を求めていたのにもかかわらず…。もちろん,体調不良や仕事など致し方ない事情の場合もありますがそのような事情ではなく,たいした理由でもないのに毎回のようにキャンセルが続く,何の連絡もなく待ち合わせ場所に来ないことが続くというケースです。

 

このようなことが続くと子どもは傷つきます。
面会交流を楽しみにしていた場合はもちろんのこと,親子関係が円満ではなく「イヤイヤ」面会交流をしているような子どもでも,親から面会をキャンセルされるとおもしろくありません。親の自分に対する愛情に不審を抱きます。

 

面会交流の履行を求めることは権利ではありますが,子どもの福祉に対する責任を伴ったものであることを忘れてはいけません。

 

面会交流の方法を決める際は,面会を求める方も,決めた内容を実際に実行できるかどうかをよく検討する必要があります。

                                            

                                                   弁護士 辻 祥子

 

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