コラム 53 さまざまな家族のかたち-宝塚市・同性カップル認証制度- 2016/6/3

 

コラム 53 さまざまな家族のかたち-宝塚市・同性カップル認証制度-  2016/6/3

 

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兵庫県宝塚市が,6月1日から同性のカップルをパートナーとして認める制度を導入しました。東京都渋谷区,世田谷区,三重県伊賀市も同様の制度を導入しており,宝塚市は4例目となるそうです。
「宝塚市パートナーシップ宣誓の取扱に関する要網」によると,市が定める要件を満たす同性のカップルが,「パートナーシップ宣誓書」を提出すると,市が「パートナーシップ受領証」を発行するとのことです。
現時点では,この「受領証」がもたらす効果としては,市立病院の入院時にパートナーが連帯保証人になれる,手術の承諾書にサインできる,同姓カップルも市営住宅の賃貸が可能になるなど,生活上の便宜という面のみですが,行政機関が同性のカップルがパートナーとして生活を共にするという形態を認めていることは意味があると思います。

では,もし,同性のカップルが別れるとなった場合,どのような問題が考えられるでしょうか?
法律上の婚姻関係がある場合,離婚の際に当事者同士で協議が整わない場合は,家庭裁判所において調停,訴訟を行うことができます。
法律上の婚姻関係がない事実婚の場合も,家庭裁判所で調停をすることができます。
では,同性カップルが関係解消の際にもめたら…家庭裁判所は調停を受け付けてくれるのでしょうか?

家庭裁判所では,家庭内の問題に対応した様々な調停を受け付けているので,夫婦と同様の生活実態があるような同性カップルの解消については,家庭内の問題の一種として調停を受け付けてくれないかな?などと考えたりもしますが,同性カップルが築いている共同生活体は法律が予定するところの家庭ではない,法的に保護される関係ではないという理由で現時点では受け付けないという扱いが予想されます。

できることとすれば,カップルとなる際に関係を解消する場合に備えて約束事をきめておくことでしょうかね。特に,財産分与については,民法の家族法が適用されない同性カップルの場合,一方が著しく不利になるおそれがあるので,取り決めをしておく必要性が大きいと思います。

パートナー認証制度のニュースに触れ,同姓カップルが関係解消する際に生じうる諸々の問題を頭に思い浮かべてしまいました。

弁護士 辻 祥 子

 

 

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