コラム 114 イタリア人は結婚生活に我慢できなくなった? 2017/2/7

 コラム114

イタリアの離婚件数が前年比で50%以上増加したとの報を目にしました。
法律改正により離婚手続が簡易化されたことによる影響であるとされています。

従前は,離婚手続きをとるには3年以上の別居期間が必要であったとのことです。
また,別居するにも一定の手続きが必要とされ,別居を経過した後に正式に離婚申請する際もやはり一定の裁判手続きが必要とされていますので,実際に離婚が成立するまでには4年,5年といった月日が必要であったと言われています。
宗教的な背景もありますが,拙速な離婚を回避するという効果があったことは事実でしょう。
それが今回の法改正によって,必要な別居期間が1年に短縮され,さらに同意に基づいて別居した場合は6か月まで短縮されることになったそうです。

日本では,このような別居期間の要件はないため,離婚を思い立ったら,極端な話,その日のうちに離婚を成立させることも可能です。
また,協議離婚は役所に届出さえすれば成立します。
24時間365日,離婚の届出ができます。
2名の「証人」の署名押印が求められますが,基本的には成人であれば誰でもなれますし,なかには有料で証人になるというビジネスもあるほど形式的なものです。
ここまで簡単に離婚できる国は先進国ではむしろ珍しいと言われています。

それでも,多くのご相談者や依頼者が「離婚は結婚の何倍ものエネルギーが要る,というのは本当ですね。」という言葉を実感をこめて口にします。
結婚も何かと面倒なはずなのですが,やはり前向きなイベントですので,ポジティブな気持ちで対応して難なく乗り切ってしまえます(もっとも,この過程で違和感をおぼえたり,実際に不和を来すケースも少なくありませんが)。
これに対して,離婚にはどうしても後ろ向きな印象を拭いがたいです。せっかく積み上げてきたものを壊すようなイメージがつきまといます。

ただ,区切りをつけて新たな人生をスタートさせるという点では,とても前向きなイベントとして位置づけることも可能です。
このあたりは,要は物の考えようであって,離婚という出来事のとらえ方によって,そのプロセスの意味づけも変わってくるところです。

弁護士 大川 浩介

 

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