コラム 161 「離婚届と年金分割のための抄本もお願いします」 2017/8/1

 

調停,裁判(裁判上の和解も含む)で離婚が成立した場合,戸籍を書き換えるために役所に調停調書,判決書(もしくは和解調書)を添えて離婚届を提出する必要があります。(詳しくは,コラム125「離婚後に必要な手続について-その1」(引用のコラム)をご参照下さい。)

 

しかし,調停調書や判決書には,離婚の事実だけでなく,養育費,慰謝料,財産分与,面会交流の方法など様々なことが記載されています。時には不貞行為の相手の氏名まで記載されることがあります(不貞相手への慰謝料請求をしない約束をする場合など)。
このような夫婦間の金銭的なことや離婚原因に関連するようなことが記載された書類を役所に提出するのは,誰でも気持ちのいいものではありませんね。
そこで,調停や裁判で離婚が成立する場合には,調停や裁判で決まったすべてのことが記載されている調停調書,判決書の謄本(場合によっては正本)以外に,離婚届に使用するために,離婚届の際に必要な部分のみを記載した抄本を裁判所に発行してもらいます。この抄本に記載されるのは,離婚が成立したこと,誰が子の親権者になるかだけです。

 

同様に,離婚の際に年金分割の分与割合を定めた場合も,年金事務所での手続に調停調書や判決書が必要となります。その場合も,年金分割の手続に必要な部分のみを記載した抄本を発行してもらう必要があります。

 

これらの抄本は,裁判所が自動的に発行してくれるわけではなく,発行して下さいと申請する必要があります。
調停や裁判に弁護士を代理人につけている場合は弁護士が申請をしますが,代理人をつけずに調停や裁判をしておられる場合には,ご本人がこの申請をする必要があります。
代理人をつけずに本人でやっておられる場合には,書記官が気を利かせて抄本の申請が必要なことを教えてくれることが多いですが,そうとばかりは限らないので気をつけて下さいね。

                                            

                                                   弁護士 辻 祥子

 

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