コラム 172 不貞を発見したときの対応-今後,どうしたいのか?- 2017/11/6

 

 

本日は,ちょっと雑感めいた話です。
配偶者の不貞行為を発見したとき,不貞行為を理由に離婚を選択する場合もあれば,離婚を選択しない場合もあります。
さて,それぞれ,配偶者にどのように対応していくでしょうか。

 

①の場合は,配偶者に不貞の事実をつきつけ,配偶者が不貞の事実を認めないようならば,場合によっては不貞の証拠を見せて離婚の話し合いを進めていくことになるでしょう。

 

気をつけたいのは,②の離婚をしないという選択をする場合です。
修復にむけて夫婦で話し合いをすることになるでしょうが,怒りにまかせて配偶者との関係をズッタズタに破壊してしまわないことです。
もちろん悪いのは100%配偶者です。裏切りにあったのですから怒って当然です。配偶者には多少「灸を据える」ことも必要でしょう。

 

しかし,離婚をしないという選択をする以上,今後も夫婦としてやっていかなくてはなりません。
中には,調査会社に依頼をして取得した不貞の証拠写真をつきつけて「一生許しません。これからも自分のしたことを忘れないように」と言ったり,子どもの前で不貞行為の事実を罵ったり,「そちらが悪いのだから」と無理な要求をしたり,「不貞行為をした人間には何をやっても許される」と言わんばかりの態度をとるようなケースも見受けられます。

 

これでは,配偶者の心は離れて行ってしまいます。
不貞相手との関係はすっぱり解消し一度は修復に向けて努力を誓ったのに,結局は配偶者が家を出て行ってしまい別居ということになりかねません。

 

確かに,裁判では,不貞行為をした有責配偶者からの離婚請求は基本的には認められません。やりたい放題やったとしても配偶者からの離婚は認められません。
しかし,配偶者の心が離れて出て行ってしまった以上,形骸化した婚姻関係が残るだけです。

 

私は弁護士なので,夫婦関係を修復をするという場面に直接かかわることはないのですが,修復がうまくいかずに結局は離婚(もしくは別居)せざるを得なくなったという相談を受けることはよくあります。
配偶者が不貞をした場合であっても,離婚をしないという選択をする以上,不貞をした方だけでなく不貞をされた方もそれなりの覚悟がないと修復は難しいものだなと感じています。

                                            

                                                   弁護士 辻 祥子

 

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