コラム 176 再婚と養育費 2017/12/1

養育費は,一度取り決めをしたらその金額で固定されてしまうものではありません。
事情に変更があれば金額が変わる可能性があります。

 

養育費の金額が変更する事情の一つとして当事者の再婚があります。
もっとも,単に再婚をしたというだけでは基本的には養育費の金額を変更する事情とはなりません。養育費の金額が変更されるには,再婚相手と子どもが養子縁組をした,あるいは再婚相手との間に子どもが生まれたといった事情が必要となります。

 

子ども2人がいる夫婦が離婚をして母親が親権者となって子どもを養育しているというケースで具体的に考えてみましよう。

 

【義務者が再婚した場合】
父親が再婚をした場合,原則としてそれだけでは養育費が減額される事情とはなりません。父親の再婚相手が無職(専業主婦)で父親の収入で生活をしたとしても同様です(一定の例外はあります)。
養育費が減額される要因となるのは,再婚相手との間に子どもが生まれた場合です。
その場合には父親は前婚の子に加えて新たに再婚相手との間に生まれた子も扶養する義務を負うことになるので,養育費が減額される要因となるのです。
どの程度減額されるかは,父親の収入,母親の収入及び再婚相手の収入によって決めることになります。

 

【権利者が再婚した場合】
一方,母親が再婚した場合も,それだけでは養育費は減額されません。
しかし,再婚相手と子どもが養子縁組をした場合は,再婚相手が第一次的に子どもを養育する義務を負うことになります。従って,原則として父親は養育費を支払うことが免除されることになります。
もっとも再婚相手の収入が極端に少ないといった事情がある場合には,例外的に父親の養育費の支払が免除されず,一定の金額の支払を続けなくてはならない場合もあります。

 

このように養育費の金額が変更される事情が生じた場合,再度,話し合いをして養育費の金額を変更することになります。

                                            

                                                   弁護士 辻 祥子

 

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