離婚に要するエネルギーと時間の関係・・・杉本彩さんの言葉から。 2017/7/19

 

日テレNEWS24で,女優の杉本彩さんのインタビュー記事が紹介されていました。

再婚男性とは「適切な距離感を保ちながら仲良くやっています。」とのことで,夫婦円満の秘けつを問われると,「自分の気持ちと心を伝えること。言葉であったり、行動だったり、これが一番大切なのかな。」と語ったそうです。

 

一転して,芸能界で揉めている夫婦の話に関連して,「離婚は体力を使いますか。」と聞かれた杉本彩さんは,「まあ,エネルギーはいるでしょうね。人生を方向転換する,修正するわけですからね。それはすごいエネルギーがいるのではないでしょうか。」,「私も(離婚)経験者ですけど、私の場合はエネルギー(がいる)というより、時間がかかりました。」と答えたとのこと。

 

「離婚は結婚の何倍もエネルギーが要る。」という言葉をこれまでに幾度となく聞いてきました。

 

実際に離婚事件に携わってきて,心身に不調を来たしてしまったり,生命力が著しく低下してしまっているように感じられる人をお見かけすることもあります。

多くの人にとって離婚は初めての体験であり,手探りで進めていくしかなく,そのなかで適切に対処するのは容易なことではありません。

 

杉本彩さんが「時間がかかりました」と仰っていますが,思っていたよりも時間がかかってしまうと一気に疲労が襲ってきます。

少しずつでも確実に進展していればまだ耐えられますが,話が行きつ戻りつしたり,停滞するようなことがあれば,エネルギーレベルがまたたく間に低下します。

また,協議は,いったんスピードが落ちると,それがいつまでも尾を引いてしまう傾向があります。

 

もちろん拙速は避けたいところですし,見直しも時には必要になりますが,スピード感を大切に,目標や戦略を持って離婚問題に取り組むことが重要です。

私は,依頼者や相談者の方と「いつまでに離婚を成立させるか。」について話をして,一応の目標として設定することがあります。

特にこれまでの協議が停滞していたケースでは,この目標設定は有用です。

 

離婚が成立するまでは新たな人生のスタートを切ることが難しいことは確かです。

したがって,離婚すると決めた以上は,少しでも時間をかけずに,また,少しでもエネルギーを浪費せずに離婚まで漕ぎ着けたいところです。

弁護士 大川 浩介

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