結婚は判断力の欠如,離婚は忍耐力の欠如・・・ 2024/07/26

コラム 42 結婚は判断力の欠如,離婚は忍耐力の欠如・・・   2024/07/26

 

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フランスの名言とその意義

フランスの劇作家、アルマン・サラクルーの有名な格言に

「結婚は判断力の欠如による。離婚は忍耐力の欠如による。再婚は記憶力の欠如による。」というものがあります。

この名言は、多くの人が共感する結婚と離婚の本質を鋭く突いたものです。恋愛の高揚感の中で結婚を決断する際、冷静な判断力が鈍ることがあり、これは判断力の欠如」を指しています。

恋愛において、脳内の「恋愛ホルモン」やドーパミンが活発に分泌されることで、「恋は盲目」という状態になります。この状態では、相手の欠点や問題を見逃しがちで、理性的な判断が難しくなります。これが結婚に至る原因の一つとして挙げられ、「判断力の欠如」を説明しています。

恋愛ホルモンと呼ばれるオキシトシンやセロトニンなどの神経伝達物質が、恋愛中に脳内で増加します。これらのホルモンは、幸福感や安心感をもたらし、相手に対するポジティブな感情を強化します。しかし、このホルモンの影響で、相手の欠点や警告サインを見逃すことがあります。例えば、性格の不一致や価値観の違い、生活習慣の問題など、本来であれば重要な要素を見落とす可能性があります。

さらに、恋愛初期の高揚感や興奮は、短期間での結婚決断を促すことがあります。この段階では、相手の長所ばかりが目立ち、短所や潜在的な問題が見えにくくなります。その結果、冷静な判断ができないままに結婚に至ることが多く、「判断力の欠如」が生じるのです。

このようにして結婚に至ることは、初めのうちはうまくいくかもしれませんが、時間が経つにつれて、見逃していた問題が浮き彫りになり、結婚生活に影響を及ぼすことがあります。これが、結婚生活の中で摩擦や葛藤を生む原因となり得ます。

この名言の示す「判断力の欠如」は、恋愛の魔法のような状態が冷めた時に初めて気づかれることが多いのです。そして、その時初めて、理性的な判断が必要であったことを痛感することになるのです。

結婚という人生の大きな決断において、名言の言葉は深い意味を持ちます。結婚前には恋愛の喜びに満ちた心が、冷静な判断を必要とする場面で誤った選択をすることがあるのです。

一方、結婚生活において直面する問題や困難に対して、忍耐力が求められることが多く、これが不足することが離婚の原因となる場合があります。結婚は二人の人間が共に生活し、互いの違いを受け入れながら関係を築いていくものであり、その過程で摩擦や葛藤が生じることは避けられません。特に長期間の摩擦やすれ違いが続くと、精神的な疲弊が増し、離婚に至ることも少なくありません。

しかし、離婚に至る理由が単に忍耐力の欠如だけではないこともあります。特にモラルハラスメントの被害者にとって、「自分さえ我慢すればいい」という思考パターンが危険です。忍耐力があるがゆえに、長期間にわたってモラハラを受け続け、心身に深刻なダメージを受けることがあります。被害者は「自分に問題がある」と思い込んでしまい、また「子どもが独立するまで」と耐え続けるケースもありますが、その間にもダメージは蓄積されていきます。モラハラに限らず、忍耐力を発揮すべきかどうかの見極めが重要です。

 

モラハラ(モラルハラスメント)とは

 

再婚については、「記憶力の欠如」という言葉が使われていますが、これは過去の結婚生活での経験や教訓を忘れ、新たなスタートを切ることの難しさを表しています。離婚する時点では「もう結婚なんて懲り懲り。」とおっしゃる方が大半ですが、そういう方でも意外と短期間のうちに再婚なさったりします。再婚は、新たな人生の章を開く機会であり、過去の失敗を糧にしてより良い関係を築くチャンスでもあります。過去の結婚生活で学んだことを活かし、同じ過ちを繰り返さないようにすることが、再婚を成功させる鍵となります。

再婚を考える時には、過去の経験や記憶を活かして新しい幸せを追求することが大切です。再婚においても、判断力を持ち続けることが必要であり、過去の教訓を忘れないようにすることが重要です。2024年の現代社会においても、この名言の持つ意味は変わりません。

 

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