離婚事件を弁護士に依頼するメリット

離婚事件に弁護士は必要か?

弁護士の助けを借りず、ご自身の力で、離婚事件を解決することも、決して不可能ではありません。

しかし、そこでは、多大な手間や精神面での負担が要求されます。

一方、離婚事件を弁護士に依頼なさると、弁護士が相手との交渉の窓口となり、離婚事件を解決に導くためのやりとりや作業を一手に引き受けます。

これにより、ご自身の手間や労力が解消され、精神的な負担も軽減されます

また、自身が相手よりも弱い立場に置かれていると感じられる方も、弁護士に依頼することによって、対等な立場での話し合いが可能になります。

さらに、法律の専門家である弁護士が関与することによって、解決までの見通しを立てやすく、時間をロスすることなくゴールにこぎつけることができます。

 

離婚事件を弁護士に依頼するメリットを、具体的に見ていきましょう。

①手間や精神的負担が大幅に軽減される

離婚を相手に切り出すことや、離婚に関し相手と直接やりとりすることは、通常、大きな精神的負担を伴います。

ご自身の中では離婚を決意したものの、相手に離婚を切り出すことにストレスを感じ、苦痛や限界を感じながらも、夫婦関係を継続するという選択をなさる方も少なくありません。

また、離婚を切り出せたとしても、そこから解決に至るまでの道のりは、決して平坦ではありません。

解決までのプロセスはさまざまで、事件の性質だけではなく、相手の属性などによっても大きく左右されます。

当人の間での話し合いがうまく行かない場合、裁判所の調停や訴訟といった手続きの利用も見据える必要があります。

こうした手続を利用する場合、裁判所に行き、裁判官や調停委員といった第三者に対し自らの主張を整理して伝えることも必要になってきます。

このように、ご自身で離婚事件を解決に導くためには、多大な手間や負担が生じます。

では、離婚事件の解決を弁護士に依頼した場合は、どうでしょうか。

弁護士に依頼する場合、相手とのやりとりは、基本的に全て弁護士を通じて行うことになります。

そのため、ご自身で直接相手とやりとりをしなければならないことによる物理的・精神的な負担はなくなります。

また、調停や訴訟などの手続きに必要な書類作成や証拠を整理する負担も軽減されます

弁護士が必要と考える資料を探していただくことや、打ち合わせをお願いすることはありますが、ご自身で全ての作業を行われる場合と比べると、負担感は全く異なります。

このように、弁護士に依頼することによって、手間や労力、精神的負担を大幅に軽減させることができます。

②対等な立場で話し合いを進めることができる

相手に暴力やモラハラの傾向がある場合には、相手のことを恐れ、対等な立場で話し合いができないことも珍しくありません。

むしろ、対等に話し合うことができることの方が稀です。このような場合、ご自身が離婚したいと考えていても、相手が離婚に反対すれば、離婚に向けて全く話し合いが進まなくなります。

>>モラルハラスメントについて

また、反対に、相手が離婚を求めてきた場合、ご自身が離婚を望んでいなくても、相手の求める条件での離婚に応じざるを得なくなってしまうということもあります。

このように、直接話し合うと、対等に話し合うことができない場合であっても、弁護士に依頼することによって、対等な立場で話し合うことができるようになります

夫への恐怖心から、夫の一方的な態度に全く反論できなかった妻が、弁護士に依頼し、夫と対等な立場に立ったことによって、有利な条件での離婚が実現できた実例もあります。

>>離婚したいが相手が話し合いに応じてくれない方へ

③ゴールまでの見通しを立てながら進めることができる

インターネットには、離婚に関する知識自体は溢れています。

しかし、知識があるだけでは、ご自身の事件についてどのような解決が適切なのか、また、いつ頃解決に至るかということを正確に把握することは、容易ではありません。

この点、弁護士は、これまでの経験を踏まえて、事件の性質や優先事項を踏まえ、個々の事件について、目指すべきゴールを設定し、なおかつ、そこに至る適切な道筋を示すことができます

このようにゴールまでの見通しを明確に立てて、堅実に進めることができることも、弁護士に依頼するメリットといえます。

>>姉小路法律事務所の特徴

 

どのタイミングで弁護士に依頼するのがよい?

以上のように、離婚事件を弁護士に依頼することには、さまざまなメリットがあります。

では、どのタイミングで弁護士に依頼するのがよいのでしょうか。

離婚を決意しているにもかかわらず、ご本人では、相手と話が全く・ほとんどできないような場合には、弁護士が間に入る必要性が高いといえます。

また、調停や訴訟など、裁判所の手続きに至っている場合も、弁護士が介入するメリットは大きいです。

一方、ご本人同士の話し合いでまとまる可能性がある場合に、弁護士が間に入ることによって、相手が身構えてしまい、あるいはより感情的になって、話し合いがスムーズにいかなくなるという場合もあります。

このように、弁護士に依頼するベストなタイミングは、ケースバイケースです。

ただ、弁護士が直接間に入らない方がよいケースでも、適宜弁護士に相談し、アドバイスを受けることは有益です。

ですので、離婚を考えておられる場合、できる限り早めに弁護士に相談し、弁護士に依頼すべきタイミングも含めアドバイスを受けることをお勧めします。